きょうたけ栄養士コラム

栄養士コラム

京都武田病院病態栄養科では、糖尿病や食事に関する情報を掲載しているお便りを、糖尿病ふれあい通信として月1回発行しています。

その中に糖尿病の食事療法に関するワンポイントアドバイスとしてきょうたけ栄養士コラムを記載しています。

このページはきょうたけ栄養士コラムを、見やすいようにまとめて掲載したものです。皆様の糖尿病の食事療法に少しでも手助けになれば幸いです。

栄養指導

栄養コラム201805

糖尿病の治療の柱と言えば、「食事療法」と「運動療法」です。みなさん、運動してますか?足が痛くて運動ができない、忙しくて運動ができないそんなお声を栄養指導の際にもよく伺います。

運動ができない人でもNEAT(日常動作などで無意識に消費されるエネルギー)を上げてみましょう。普段は掃除機でしている掃除も、ほうきや雑巾がけをしてみたり、いつも車やバス、自転車を使ってしまう道のりを歩いてみたりと、日常生活でも身体を動かす場面はあるかと思います。少し日常動作を見直してみませんか。

過ごしやすい季節になってきました。普段ウォーキング等、されている方は運動前、運動後はコップ1杯のお茶か水を摂るように心がけましょう。20分程度の運動でコップ1杯が目安です。長い時間運動するときは、水分を持ち歩くことも必要ですね。

『らっきょう』

らっきょうの臭いは硫化アリルに由来するものであり、抗酸化作用、抗菌作用が期待できます。野菜類の中では糖質が豊富であり、法蓮草と比べ、100gあたりで、20倍の糖質が含まれています。普段沢山食べる食材ではないですが、頭の片隅においていきましょう。

参考:オールガイド 五訂増補食品成分表

らっきょう

栄養コラム201804

さて、みなさんに質問です。「血糖値が上がる食品は何でしょうか?」血糖値に影響を及ぼす栄養素は「糖質」です。つまり、血糖値が上がる食品は「糖質が多い食品」ということになります。

しかし、血糖値の上昇は糖質が多い食品の食べる量だけが影響をするのではなく、食事をする上で、他にもさまざまな要因があります。いくつか例を挙げてみます。

①食べる順番 ②食べる速さ ③糖質の多い食品以外の食べ物の有無

また、1日3食のうち、糖質の多い食品を1食にまとめて食べたり、食べなかったりすると、血糖値の上昇の幅に差ができてしまいます。3食で糖質の多い食品を同じ量くらいに分配することも大切ですね。

食後の血糖値の上昇について詳しく聞きたい方は、ぜひ管理栄養士までお声がけ下さい。

『海藻』

海藻類は水溶性食物繊維の「アルギン酸」が豊富で、食後の血糖値の急上昇を抑えてくれます。低カロリーでミネラルも豊富なので、糖尿病にはもってこいの食品ですね。普段は乾燥した状態で食べることが多いですが、この時期にしか出回らない生の食材、積極的に食べましょう。

参考:実教出版食品成分表

海藻

栄養コラム201803

腸内には大きく分けて善玉菌・日和見菌(腸内の善玉菌・悪玉菌の優勢な方に味方し作用する菌)・悪玉菌の3種類が存在し、その中でも代表的な善玉菌が乳酸菌・ビフィズス菌(プロバイオティクス)です。そして菌のエサとなるのが、食物繊維やオリゴ糖(プレバイオティクス)です。

1日の食物繊維の目標値は(日本人の食事摂取基準2015版による)男性:50~69歳:20g 70歳以上:19g、女性:50~69歳:18g 70歳以上:17gですが、実際の摂取量は男女50歳以上で14~15gと不足しています。食物繊維は血糖値の急上昇を抑えてくれるだけでなく、善玉菌のエサとなり腸内環境を整えてくれます。

善玉菌を積極的に食事に取り入れ、さらに善玉菌が活躍しやすい状態に保つ食材を積極的に食べて、腸内ケアをしてみませんか。

今月の旬の食材『グリンピース』

さやつきの生のものは4月頃~初夏にかけて出回ります。栄養価はカロテン、ビタミンB1・B2、葉酸、食物繊維が豊富です。生でしか味わえない旬の美味しさをぜひご賞味下さい。ただし、グリンピースは糖質が多い野菜であることも念頭においてくださいね。

参考:女子栄養大学 毎日のおかず

グリンピース

栄養コラム201802

近年、「糖質ゼロ」や「カロリーゼロ」といった表示がされた商品が多く出回っています。この表示はまったく含まれていないということではなく、厚生労働省の栄養表示基準より、基準を満たすものについて「ゼロ」の表記ができることになっています。

「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」の表示基準は
食品100g当たり
エネルギー:5kcal未満 糖質:0.5g未満 たんぱく質:0.5g未満 ナトリウム:5mg未満 脂質:0.5g未満
となっています。

また、糖質とは「炭水化物から食物繊維を除いたもの」であり、糖類とは「糖質の中でも、単糖類・二糖類」を指します。正しい知識を身に付け、日々、食品成分表示を見る癖をつけるようにしましょう。

今月の旬の食材『カリフラワー』

カリフラワーにはビタミンCが多く含まれています。特に花の部分ではなく、茎に多く含まれ、熱で調理しても損失しにくいため、茎も花も油で炒めるなどして、全体を食べることがおすすめです。また、食物繊維も多く含まれています。

参考:新しい栄養学(高橋書店)

カリフラワー

栄養コラム201801

糖尿病患者さんは発熱により、血糖値が上昇する一方で、食欲不振でエネルギー摂取量が減少し、血糖コントロールが乱れる原因にもなります。今回は風邪をひいた時はどのような食事がよいか、ご紹介致します。

①消化の良い食材、調理法を選ぶ
主食なら粥・うどん
主菜としては卵・白身魚・ササミなどを煮物で調理する

②野菜も摂取する
体を温める効果のある、ねぎ・生姜を加える
ビタミンC・カロテンの豊富なほうれん草などを調理する

③水分摂取を怠らない
風邪・インフルエンザにかかってしまってからの食事も大切ですが、かからないための「予防」も大切ですね。
手洗い・うがい液を用いたうがい、マスクの着用など日々の生活を見直してみませんか。

今月の旬の食材『やまのいも』

やまのいもにはアミラーゼなどのでんぷん分解酵素が多く含まれています。アミラーゼは消化を促してくれる働きがあり、生で食べるとより効果的に摂取できます。ただし、食品交換表の分類としては「表1」に含まれるため、たくさん食べる時にはご飯の量を減らすなど、配慮が必要ですね。

参考:新しい栄養学(高橋書店)

やまのいも

栄養コラム201712

今回は年末年始によく食べる食品についてお話します。

①お餅…たくさん食べてしまいがちなお餅ですが、一般的な切り餅1つで約100kcal、おにぎり1つ分のエネルギーに相当します。また砂糖醤油・あずきなど餅につける食品によっても血糖値が上昇します。

②みかん…口当たりもよく甘いのでついつい3~4つ食べたりしていませんか?1日の適正量は2個です。

③おせち料理…数の子や蒲鉾など塩分を多く含む食品が多いですが、黒豆・きんとんは砂糖をたくさん使用して作るため注意が必要です。

年末年始は1年で血糖値が最も乱れる時期です。これは、食べるものだけでなく、活動量が減るのも原因のひとつです。年明けは「初ウォーキング」を実施し、活動量をふやしてみませんか?

今月の旬の食材『こんにゃく』

こんにゃくはこんにゃく芋から作られており、10~1月に収穫されます。こんにゃくに含まれている水溶性食物繊維はグルコマンナンと呼ばれるもので、コレステロール・血糖値の急上昇を抑制する効果があります。こんにゃく自体には栄養素はほとんど含まれないため、他の食材と組み合わせて食べるようにしましょう。

参考:新しい栄養学(高橋書店)

こんにゃく

栄養コラム201711

果物は果糖・ブドウ糖を多く含む食品であると同時に、ビタミン・ミネラルや食物繊維も含んでいます。血糖値を上げないようにかつ、栄養素を上手に補給するために、糖尿病食品交換表の中で「1単位=80kcal」が1日の適量とされています。特に、GI値の高い果物については、「血糖値が上がりやすい」と認識を持って、適量を守り、食べる頻度を控えるよう、心がけましょう。適量が知りたい方は栄養士にお気軽にお声掛けくださいね。

グラフ



参考:日本病態栄養学会誌2008

今月の旬の食材『南瓜』

南瓜は夏に収穫され、2~3か月貯蔵した今の時期が水分が抜け、食べごろになります。栄養素としてはビタミンB群、フィトケミカルの一種であるカロテンが豊富です。

南瓜は炭水化物が多い野菜であるため、南瓜を食べる時はいつもの量より50g程ご飯を減らして食べるようにしましょう。

参考:新しい栄養学(高橋書店)

南瓜

栄養コラム201710

酢豚や酢の物など、普段の料理の酢を黒酢に変えるだけで、アミノ酸の摂取量がアップします。
今回は黒酢を使用した万能調味料を紹介します。

「黒酢のおろしダレ」130ml程度の仕上がり量

大根おろし(汁付き)
1/2カップ
濃口醤油
大さじ3
黒酢
大さじ2
砂糖
大さじ1
和風顆粒だし
2つまみ程
すりごま
小さじ1(お好みで)
ごま油
小さじ1/3

全ての材料を入れて中火で1分程度加熱し、冷めれば出来上がりです。豆腐にかけたり、茹でた野菜にかけたりできる万能ダレです。ぜひ作ってみてください!

今月の旬の食材『里芋』

里芋はカリウムが多く、高血圧の予防が期待できます。また、里芋に触れたり、食べた時にかゆくなる方もおられると思いますが、これは『シュウ酸』と呼ばれる成分によって起こります。里芋は芋類の中でも比較的糖質量は少ないですが、食べる時にはご飯の量をいつもよりも少なめにしましょう。

里芋

栄養コラム201709

私たちの体は血糖値が一定になるようにインスリンが働いています。ただし、何でも好きなだけ食べていいわけではなく、主食・主菜・副菜などバランスよく食べることが大切です。

食品の中で血糖値を上昇させるのは「糖質」を含む食品です。ご飯やパン、麺類、芋類などは主食として必要ですので適量を摂取する事が大切です。具体的な量については個々で違いますので、管理栄養士にお気軽に聞いてくださいね。

「糖質」を含む食品で特に摂り過ぎに注意が必要なものは炭酸飲料水(0kcalでないもの)や砂糖を使用した洋菓子、和菓子など嗜好品です。これらを摂取すると急激に血糖値が上昇しますので、嗜好品は上手に摂ることが大切です。

今月の旬の食材『からし菜』

からし菜はその名の通り、葉や茎にピリっと辛味が特徴の野菜で、加賀野菜の1つでもあります。カリウム・カルシウムなどミネラル類が非常に豊富であり、ビタミンは葉酸の含有量が多いのが特徴です。からし菜には種類がいくつかありますが、春・秋がサラダからし菜の旬です。

からし菜

栄養コラム201708

夏場は脱水症を防ぐために、スポーツドリンクなどの飲み物を飲んでいる方もいらっしゃると思います。しかし、スポーツドリンクは砂糖も多く含まれており、その多くは500mlのペットボトル1本で30gの砂糖が含まれています。飴に例えると7~8粒分、角砂糖では9個分にもなります。また最近テレビで取り上げられている経口補水液は飲む点滴と呼ばれ、身体により吸収されやすい成分になっており、500mlあたり糖質は12.5g、食塩は1.5g(ほぼ味噌汁1杯の塩分)も含まれています。

野外で長時間、活動する方は汗と同時に様々なミネラル(糖質・塩分など)も失われるため、水だけでなく、ミネラルの補給も必要ですが、普段の生活で、しっかり食事も摂れていれば、水またはお茶の補給で構いません。夏場の水分補給を見直してみませんか?

今月の旬の食材『トマト』

トマトはβ-カロテン、ビタミンC・Eと3大抗酸化ビタミンが含まれており、血液を健康にしてくれる効果があります。さらにトマトの色素の「リコペン」にも同様の効果があります。しかしながら、トマトは糖質が多い野菜であり、現在流通しているトマトは品種改良され、より美味しく甘くなっています。量には注意して食べるようにしましょう。

トマト

栄養コラム201707

アニサキスは寄生虫による食中毒ですが、食中毒は大きく分けて「細菌」「ウイルス」と2つの要因があります。

特に細菌が原因となる食中毒は夏場(6~8月)に多く発生しています。代表的なものは腸管出血性大腸菌(O-157など)、カンピロバクター、サルモネラ菌などです。細菌は温度・湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、それを食べることにより、食中毒を引き起こします。

細菌は室温(20℃くらい)で活発に活動し始め、人の体温くらいで増殖のスピードが速くなります。高温多湿を好むため、梅雨の時期の食中毒報告が多くなっています。

食中毒を防ぐ為の大原則は「つけない」「増やさない」「やっつける」です。手洗いし、食材は低温で保存する(10℃以下)、加熱調理(中心温度で75℃以上1分保持)をして食事をするようにしましょうね。

今月の旬の食材『枝豆』

枝豆は大豆が未成熟なうちに収穫したもので、栄養成分は大豆と似ていますが、ビタミンC、βーカロテン、ビタミンB群が豊富に含まれています。抗酸化作用のあるビタミンCやβーカロテン、糖質の代謝を助けるビタミンB1が含まれているため、疲労物質を取り除き、夏バテを防ぎます。

枝豆

栄養コラム201705

「野菜の代わりに野菜ジュースはどうかな?」といった質問がありますが、野菜ジュースは「濃縮還元」という方法で作られており、その過程で食物繊維とビタミンCが多く失われています。また、噛まないため、満腹感が得られにくいのも特徴です。そのため、厳密に野菜の代わりとはいきません。しかし、上手に選択・活用すれば、日々の食生活の手助けになります。

①野菜100%で砂糖や食塩が添加されていないもの

②多種類の野菜がブレンドされていること

外食などで野菜を食べることが出来ない時にその前後で飲むと三大栄養素の消化吸収の補助にもなります。

野菜≠野菜ジュースであることを忘れず、上手く活用し、いろんな種類の野菜を毎食摂るように心がけましょう。

今月の旬の食材『じゅんさい』

じゅんさいは昔は多く自生していましたが、今は東北の秋田県の特産品とされています。 じゅんさいはほとんどが水分ですが、食物繊維は多く含まれています。あまり聞きなれない野菜ですが、見かけた時は購入してみてください。独特の食感が美味しいですよ!

にら

栄養コラム201704

フィトケミカルとは「栄養素ではない食品の因子」のことであり、具体的には植物の色素、香り、アクの成分などのことを示します。フィトケミカルの中には抗酸化作用が強く、様々な生活習慣病の原因となる活性酸素の発生の防止、除去の効果があります。ここで代表的なフィトケミカルを紹介します。

香り・・・「硫化化合物」→ねぎ、にんにく、ブロッコリーなど。

アク・・・「ポリフェノール」→緑茶、しそ、米ぬかなど。

色素・・・「カロテノイド」→わかめ、緑黄色野菜など。

主に植物性食品に多く含まれています。野菜料理は1食1皿は食べるようにしましょう。

今月の旬の食材『にら』

にらの独特の香りはねぎ類に含まれる香り成分「アリシン」であり、にらに豊富に含まれるビタミンB1の吸収を高める効果があります。またビタミンA・C・Eの抗酸化ビタミンに加え、抗酸化作用のあるミネラルのセレンを含みます。炒め料理に加えてはどうでしょうか。

にら

栄養コラム201703

当院でも「糖尿病友の会」が結成されました。私たち栄養士もみなさんの糖尿病管理において重要な「食事」について様々な企画行って参りたいと思っています。

ヘルシーレシピを皆さんと考案したり、お食事会なども考えています。

また、年会費4,500円でご入会頂くことで、糖尿病情報誌「さかえ」を無料で定期購読ができます。「さかえ」は糖尿病に関する最新の情報に加え、全国の友の会の紹介などもされており、とても読みごたえがあります。外来の待合に見本誌を置いておりますので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

今月の旬の食材『キャベツ』

春キャベツは水気を多く含みやわらかいため、サラダなどの生食に向きます。ふんわりしていて柔らかいものを選びましょう。キャベツにはビタミンUが多く含まれています。ビタミンUには、胃の粘膜を守る作用があります。手軽に摂りやすいので、野菜が不足している際に、取り入れてみましょう。

キャベツ

栄養コラム201702

ウォーキングなどの有酸素運動は長期間続けることで、2型糖尿病で低下しているインスリン抵抗性を改善する効果があり、血糖コントロールの是正が期待できます。

また、減量が必要な方は、食事制限のみ行うと適応現象が生じて体重が次第に減らなくなるので、運動を併用することがとても大切です。

体重50kgの方が1日30分早歩きを行うと、約100kcalの消費となります。これは茶碗半分弱のご飯と同じカロリーに相当します。ウォーキングは継続することで、血糖コントロールも改善し、減量の効果もありますので、ご自身に合わせたペースで取り入れてみましょう。

今月の旬の食材『壬生菜』

壬生菜は水菜と同じ仲間ですが、水菜にはない少しピリっとくる辛さが特徴的です。壬生菜にはビタミンCとカロテンが多く、風邪予防に効果的です。最近スーパーで見かけませんが、水菜も同様の栄養価があります。寒くなるこの季節鍋のお供にどうでしょうか。

壬生菜

栄養コラム201701

食物繊維は人の消化酵素では分解・吸収されず、腸内細菌により発酵・分解される第6の栄養素と呼ばれています。食物繊維には2種類あり、働きが異なります。

【水溶性食物繊維】…血糖値の急上昇の防止、コレステロールの吸収抑制などの効果

【不溶性食物繊維】…腸の蠕動運動を促進し、腸内環境を整え、便通改善のなどの効果

食物繊維の1日の摂取目標量は20gですが、現在は14g程度しかとれていないと調査報告があり、意識して摂取する必要があります。特に水溶性食物繊維は不足しがちのため、海藻・こんにゃく(つるつる・ネバネバしたもの)を摂るように心がけましょう。